型としての動法

人は止まることが難しい。

 

例えば下半身だけ止めて上半身だけ動く。

しかも下半身は大木のようにキチっと止まっている。

さすれば、身体は沈み、引き締まった手首は一つひとつ脊椎を形作る。

 

筋肉だけ固めても、必ず弱いところが残る。

呼吸も余韻も生まれない。

骨組みが決まれば、腹の底から呼吸が沸き起こる。全ての動作は腰につながり、身体は何にも寄りかからず、ひとつになる。

 

腹ができれば頭は軽くなる。世俗に縛られた孫悟空の輪はもはやない。

 

人それぞれ型は違う。

 

型に入れば自分であるはずだった身体が別の人格と感じられるとこまで追い込めることも稀にある。

 

写真は駒込稽古場に通われているベテランの見事な型。

稽古人は老若男女それぜれに応じた型を通して、自身から離れる瞬間があります。型は、縛りから解放してくれるのです。

ご興味ある方、思い切って稽古に参加してみませんか?あなた自らがドアを開くのです。

 

2024/08/16 Sosuke.Imaeda