『白があるのではない。白いと感じる感受性があるのだ。
だから白を探してはいけない。白いと感じる感じ方を探るのだ』
最近はあまり本を読まなくなりました。
銀座で時間が空いてしまい、書店で見つけたら真白な装丁の手触りが良さそうで
手にとると、白い帯にそんな言葉が書いてありました。
大きさ、重さがとても馴染んでいるので、ついジャケ買いしてしまいました(笑)
『白い紙は無数にある。表面が鏡のようにつるつるしたものから、鮫肌のような荒い肌のようなもの、石膏のような平滑で向光沢のもの、卵の殻のような手触りを持つもの、雲母の入ったきらら光沢を持つもの、雪のように白いもの、曇り空のように曖昧なもの、生成りの風合いを持つもの、柔らかいもの、腰の強いしなやかなもの、平板で硬質のもの、絨毯のような分厚いもの、宙に浮遊するほど薄いものなどなど・・・・・・。』
白のボキャブラリーが増えれば増えるほど、感受性カードは種類豊富となり、より深く豊かな白を味わえる、そんな文章に魅了されました。
○ご紹介、また『』で抜粋した書名
「白百」 原 研哉 著 中央公論新社
3/6/2018 Ursus maritimus
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